和歌山ミュージアムコレクション WAKAYAMA MUSEUMS COLLECTION
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前川家旧蔵典籍類 まえかわけきゅうぞうてんせきるい

収蔵品情報

年代 近代
材質・技法 紙本墨刷・紙本墨書
収蔵館 和歌山県立博物館
解説  和歌山市園部の前川家に伝来した幕末〜近代の典籍類。①の『春秋左氏伝』は、儒教の五経の一つ『春秋』の解説で、中国古代の史伝説話が豊富に収められていることから、教養書として愛読されていた。日本では、各種註釈書が江戸時代〜明治時代にさかんに出版されている。②は中国・梁代の顧野王(519〜81)が編纂した字書『玉篇』を、宋代に陳彭年((961〜1017)らが勅命を受けて増補・重修した『大広益会玉篇』をもとにして、江戸時代の儒者・毛利貞斎(生没年未詳)がこれをさらに校注したものである。部首引きから筆画順に検索法が改められているのが特徴で、江戸〜明治時代にかけて漢字辞典として広く使われた。③は、明治時代に漢学者・竹添進一郎(1842〜1917)が編纂した中国の古典籍のシリーズで、その中でもとくに『史記鈔』が知られていたようである。 ④と⑤は、囲碁の詰碁の問題や解答がまとめられた書物である。⑥は唯一書写されたもので、自題のとおり、覚書・メモ帳といった性格のものである。罫紙に墨書しており、冒頭は「英語科」、末尾は「代数科」に関するものである。これらの典籍類は、明治時代前半の当主・前川重次郎(1851〜1907)が使用したものと思われ、この時期の有力な農家の当主が、いかなる教養文化を身に付けようとしたのかということをうかがえる資料として貴重である。

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